「負債」は悪いものではない

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「技術的負債」という言葉

ITエンジニアの間で使われる単語に、技術的負債という言葉があります。 これは実力不足や時間不足により、雑なコードが作られ、後々つらいことになることを指した言葉です。

この内容自体はいいのですが、「負債」という言葉にマイナスイメージがあるようで、 例えば、「技術的負い目」という表現を使っている記事があったりします。

この記事は中身もなかなかすごいです。

ただふと気づいたのですが、自分は「負債」というものにマイナスイメージを持つのが良くないのでは?と思いました。

返せる見込みがある「負債」は問題ではない

例えば住宅ローン、これも負債です。 短期間で返せる見込みがあるなら、ローンを組むのは悪くないでしょう。

さすがに35年ローンはリスクが高いと思いますが、 それは「35年安定した収入が得られる保証がない」のが理由です。

別の見方をすると、仮に1000万円を年率5%で借りた場合、 その1000万円で年50万円以上利益が出る事業をすれば、問題ありません。

「技術的負債」は返せるどうかが鍵

技術的負債も同じです。 技術的負債をゼロにするのは難しいです。無駄にコストがかかります。 それなら、多少雑に作っても、素早くリリースすることがいいこともあります。 「負債」は必ずしも悪ではありません。

問題は、技術的負債は積もり積もると、利子の返済に追われることになるからです。 よくネットで話題になる、リボ払いで首が回らなくなった、そういう状態になるから問題で、 大きくならないうちに返すのがいいでしょう。

自分としては、以下のような感じがいいかなと思います。

  • lintなどの細かい技術的負債は毎日コツコツ返す
  • 設計ミスによるものは早めに返す
  • それ以外のコードの問題は、修正が必要になったときに返す