今すぐ「ステマ」という言葉を捨てるべき理由

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この記事を見てるあなた。「ステマ(ステルスマーケティング)」という単語を使ってないでしょうか?もし使っているのなら今すぐ捨てましょう。この言葉を使う事で、今世の中で起きている問題の本質が分からなくなってしまいます。

ではその本質とは何でしょうか。それは「ネガキャン(ネガティブキャンペーン)」です。似て異なるこの言葉こそが直ちに追及すべき問題です。この2つの違いについて書きます。

定義はそれぞれ次のようになっています。まず、ステルスマーケティングから。

自社に関する飲食店の口コミサイトで、否定的な意見を削除して良い意見だけを残す事により、良いイメージを与えるようにする

あたかも客観的な記事を装った広告や、影響力のあるブロガーが報酬を得ていることを明示せずに、第三者的な立場を偽装して、特定の企業や製品について高い評価を行うこと

一方で、ネガティブ・キャンペーンは次のように定義されています。

相手の政策上の欠点や人格上の問題点を批判して信頼を失わせる選挙戦術のこと。また、広告(マスコミ)により人物や組織などに対してあら探しをして攻撃される行為もネガティブ・キャンペーンと呼ばれる。根拠の無い中傷である場合もあるが、事実に基づいた批判もネガティブ・キャンペーンの範疇に含まれ、相手の信用を失わせることで、自分を相対的に高めることを目的としている。

つまりこの2つは全く逆の行為です。嘘を付いて良いイメージを持たせるのがステマで、嘘を付いて悪いイメージを持たせるのがネガキャンです。

ではなぜステマを問題にせずに、ネガキャンを問題にすべきでしょうか。それは、ステマでは消費者が商品を正当に評価することが出来ますが、ネガキャンでは消費者が商品を正当に評価する機会そのものを奪うからです。

もしステマに引っかかって商品を購入したが失望した場合、次の購入時に候補から外されたり、Amazonやブログなどに不満を書かれ、何もしなかった時より酷い結果になります。

一方でネガキャンに晒された場合は評価する機会自体が奪われます。たとえどんなに良い商品でも、手に取ってもらえなければ全く意味がありません。その手に取る行為自体を奪うのがネガキャンです。

なので、もしニュースなどで「ステマ」という単語を見かけたら、ネガキャンという行為を隠すためにステマという単語を使っている可能性を考えましょう。